あんしんサービスからのお知らせ

2018.04.28

安心して過ごせるように

今日は1年前から挑戦していた後見オンブズマン認定研修のことを書きたいと思います。イラストと写真は、後見制度の説明と後見人に関するものです。

今年3月末、私と妻は晴れて後見オンブズマンに認定していただきました。
後見とは、字のごとく「うしろだてとなって面倒を見る」ことで、後見人は認知症や障害などで判断能力が不十分な方が不利益を被らないよう財産管理や施設の契約などをサポートし、その方を後方援助してくれる人です。

そして、後見には任意後見と法定後見があり、任意後見とは将来の後見人となる候補者を本人があらかじめ選任しておくものです。

法定後見とは、すでに判断能力が不十分になった方に家庭裁判所が後見人を決定しますが、任意後見人には家族や親戚が多く、法定後見人には主に弁護士、司法書士、社会福祉士などの第3者がつきます。

後見制度は広まりつつありますが、残念ながら写真のように後見人による不祥事も後を絶ちません。そうした不祥事や事件を未然に防ぎ、起きてしまったトラブルを解決にむけてアドバイスや仲介したり、後見人を監視することが後見オンブズマンの役割ですが、まだ全国に30名程しかいないので、なかなか手が回らないのが現状です。

今回のオンブズマン研修は単なる座学ではなく、実際に被害にあっている方のフォローをさせていただきました。その中で1番印象に残ったのは次に事例でしたが、すべての後見人(弁護士等)がそうでありませんので、ご了承ください。

相談者は「いとこについた後見人(弁護士)が良くない。いとこが可哀そうだから何とかしたい。」と相談に訪れました。いとこは自閉症のため、実父が面倒を看ていましたが、亡くなってしまったので、伯父(相談者の父)の家に住み相談者が支援をしていました。

いとこには金銭の他不動産財産がありましたが、自閉症のため判断能力が低下していたため、金融機関の勧めもあり、縁もゆかりもない弁護士が法定後見人に付きました。

面会した弁護士は、ゲラゲラ笑いながらいとこに向かい「ペットだ!いやペット以下だ!」と、相談者の目の前でいとこをバカにするようなことを言ったり、「このアパート(いとこ所有)は、高く売れるな!」と、相談者に言ったそうです。
弁護士の人格や品位に疑問を持った以上に、いとこがかわいそうに思えたようです。

更に2年前、後見人の独断でいとこを県外の障害者施設に無理やり入所させ、弁護士の許可がないと自由に会うことも出来なくなりました。

後見人は、保護している人の財産管理や施設契約などの権限をもっていますので、例え親や兄弟であっても自由に会えないことがあります。

後見人には、保護している人の収入や財産に応じて、月々の報酬と財産を売買した時に6%ボーナスがもらえますので、いとこ所有のアパートが売れることは、弁護士にとって大きなメリットがあります。

悪く言えば、うるさい身内を遠ざけて管理している財産を自由に売買するボーナス目当ての場合が多いのが、とても残念です。

この相談を受け後見オンブズマンチームがあの手この手で弁護士に後見人を辞退してもらうこと、いままでいとこのことを一番想い面倒をみてきた相談者が後見人なり、いとこの気に入った近くの施設に入所して笑顔で自由に過ごすことを目指して戦っています。

私の身内にも発達障害の方がいますので他人事に思えませんでした。昨年、高齢化対策として後見制度促進法が施行され、後見人をつけた数が自治体のポイントになることになりました。

それを競い半強制的に推進している自治体もあり、益々後見人が必要か否か、その人にとって最もよい後見人を判断する後見相談士の役割も大きくなると思いました。

後見制度の闇を味う人が、ひとりでも少なくなるように皆で寄り添い支えあい、安心して過ごせるよる一助になれることを願いながら、後見オンブズマン活動をしていきたいと思います。

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